本とお茶 ときどき手紙 草径庵
横浜の住宅街に本とお茶を楽しむ空間を作りました。小さな店ですが、お茶を飲みながら自由に本を閲覧していただけます。お散歩の一休みにもどうぞ…。

プロフィール

草径庵

Author:草径庵
2012年11月横浜市磯子区にお茶を飲みながら本を楽しむお店をオープン。蔵書は文芸書・哲学書・エッセイなど。2015年11月まちライブラリーに仲間入り。「本の会」も始めました。毎週木曜~土曜9:00~16:00営業です。



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図書館日和 図書館の個性

10月3日、4日は休みをいただきます。
秋の部、10月10日(金)、11日(土)からスタートです。


~図書館日和~

晴れた日には図書館へ行く。
雨の日は図書館で借りた本を家で読み
少し心が曇った日にも図書館へ行く。
本好きの草径庵オーナーが綴る
「図書館とわたし」の日々。


横浜市には各区にひとつずつ、つまり18館、図書館がある。
9月からWEBマガジンHaMaWoで図書館取材記事を連載し始め、
今後18館全てを取材する予定。

訪ねてみると、どこもそれぞれの個性があって面白い。
その町の人の雰囲気が感じられたり
職員さんの個性が表れていたり…。

毎回、取材に応じてくださる司書さん達に
おすすめの絵本や子どもの頃の読書体験をうかがうのだけれど
何といっても好きな絵本の思い出話は盛り上がる。

自分も好きな本の名前があがったり
同じ本でも全く印象に残っている部分が違ったり
本に対する思いが垣間見られたり…。

本というものは
読むだけでなく
やはりその存在にいろんなものが詰まっているのだ・・・

HaMaWoは小さな子どもを持つワーキングママ向けのWEBマガジンなのだけれど
忙しい合間
子どもとの優しい時間のお供に本が活かされるといいなあ
そんなことを思っての取材はつづく。

WEBマガジンHaMaWo http://www.imagine-web.info/children/kodure-toshokan001/
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図書館日和~美しい本~

~図書館日和~

晴れた日には図書館へ行く。
雨の日は図書館で借りた本を家で読み
少し心が曇った日にも図書館へ行く。
本好きの草径庵オーナーが綴る
「図書館とわたし」の日々。




九州地方が梅雨入りした。
横浜の入梅はいつだろう。

実は草径庵、雨に少々弱い…。
もともとアパート1階のベランダ部分を改装して店の入口にしたので
殺風景なうえ、庇がなく
雨の強い日には
お客様にすみませんという気持ちで営業してきた。

そこで、いよいよ庇をつけようと決心。
頼りにしている設計士さんや工務店さんの意見もうかがいながら
建築関係の本を調べるために図書館へ行った。
いつもは
図書館入口の掲示板をチラとみながら(足を止めず)書架を目指すのだけれど
その日はふと、足が止まった。
「本の修理ボランティア募集」のチラシが目に入ったから。

今から6年ほど前、
横浜市立図書館で募集したボランティア養成講座を受け
ほんの少しの間だったけれど、本の修理をしたことがあった。

参加者は
私のような主婦から定年退職後らしき男性や若い女性もちらほらいたと思う。
20~30人くらいだったか、担当の女性の図書館職員の話では
応募者多数で抽選となり、私たちは当選者だったらしい。

「本が好きだから」
「本の創りを知りたい」
中には
「小さいころからこの図書館にお世話になっていて、
この年になってようやく時間ができたので、恩返しがしたい」という方もあり
本好きが集まっているだけあって、
お互いの自己紹介の理由に頷きながら聞いていたように思う。

修理の講座の前に
本の構造を知ろうということで、まずは製本のレッスン。
先生は
磯子図書館で本の修理ボランティアをしている製本サークルの方たちだった。
何でもそうだけれど
分解してみると見えないところにいろんな工夫や仕掛けがあることに気づく。
普段何気なく見過ごしているけれど、
細かなつくりに意味があることや
「のど」や「はなぎれ」という名称を知ることも楽しかった。

数回の口座を終了し、いよいよ修理ボランティアが始まった。
図書館の職員通用口から作業部屋へエレベーターで向かう。
各自修理道具を出して作業スペースを用意すると
修理を待つ本の並ぶスチールの棚へ。
手先の器用でないわたしは、ページ破れなどの小さな修理専門だった。

特に修理に多く出ていたのは
コピーを取ることの多いムック本と子ども向けの単行本や絵本だった。
中でも子ども達に人気のシリーズの単行本が多かったことには複雑な気持ちになった。
それは扱い方が乱暴で傷んだというより
つくりが粗いために傷みやすい、と思えるものもあったからだ。
いわゆる名作全集でなく、
より多くの子どもが日常的に読む人気本こそ
本文にすっきり合う美しい装幀とていねいで、しっかりした創りの本だといいなあと思う。
図書館という膨大な本の海の入口で
子どもの頃から
美しい仕事の本により多く出会えたら、本という実体に愛着がわくかもしれない。

その後仕事を始め、わたしの修理ボランティアはあえなく終了となったけれど
相変わらず図書館へ通っている。

6月になって入梅も間もなく。
店の庇を考える日々は続き、図書館日和も続く。








図書館日和~わたしの脳ミソ~

~図書館日和~

晴れた日には図書館へ行く。
雨の日は図書館で借りた本を家で読み
少し心が曇った日にも図書館へ行く。
本好きの草径庵オーナーが綴る
「図書館とわたし」の日々。


「お姉ちゃんが○○っていったくせにぃ~!」
子どもの頃
妹とけんかすると
泣きながらよく言われた言葉。

大人になってからも
何年前に一緒にどこそこへ行ったよねとか
悩みを相談したらこんなふうに言ってくれたとか…
聞くのだけれど
実は
…ほとんど覚えていない。

わたしは極端に記憶力が弱い、のだと思う。
いろんなことを
端からきれいに忘れていく。
大学受験の時は
文系にもかかわらず
暗記の多い社会がどうしても辛くて
無謀にも数学を選択したくらい。

やがて
「覚えなくても、必要な時に調べればいい」
当たり前のように
そう考えるようになった。

覚えられない自覚があるうえ
覚える気もないので
自然と
調べ物は得意になった。

辞書も図鑑も子どもの頃から好きだったし
取扱い説明書の必要箇所を探して読むなんてことも得意、というか楽しい。
調べものついでにデータを見比べるのも楽しくなって
競馬新聞とか商品パンフレットのスペックページなんかも好きである。

近所のスーパーマーケットが我が家の冷蔵庫なら
図書館は私の脳ミソの一部だ。
暗記するくらいなら
何度でも調べるほうがいい、というわたしにとって
図書館はあらゆるものを記憶しておいてくれる頼りになる頭脳。

そして図書館のまわりには
きっと
緑があって、ベンチがあって
青空の下、今日借り出した本を広げることもできる。
風が吹けば、自分の脳ミソも頭の中からもっと外へ自由に広がるような気がしてくる。

平日は横浜市鶴見区のアンテナショップの仕事をしているわたし。
お客さんとの会話から、鶴見にまつわるいろんなことのヒントをもらうことも多く
先日は
鶴見を舞台とした児童文学を教えてもらった。
早速図書館へ。
近所の図書館にはなかったけれど
市内3か所から3冊を取り寄せてもらい、借りることができた。
今まで知らなかったことを新たに知る楽しさを助けてくれるのも図書館。

教えてもらった本はいい具合に子どもの本ばかり。
この連休は
のんびりと
図書館で借りてきた本を読んで過ごそう、そう思う。


今回借りた本
『鶴見十二景』
『東海道鶴見村』 ともに岩崎京子著 田代三善絵 偕成社 
『よこはま昔むかし』岩崎京子著 井伊樹一絵 野毛印刷社 




図書館日和   ー店と図書館のいい関係ー

~図書館日和~

晴れた日には図書館へ行く。
雨の日は図書館で借りた本を家で読み
少し心が曇った日にも図書館へ行く。
本好きの草径庵オーナーが綴る
「図書館とわたし」の日々。



平日の図書館。開館を待つ人が朝から図書館の前にやってくる。
実は午前中のまちの小さな図書館は、年配の男性の姿が多い。
定年後、家では時間をもてあます男性も気軽に図書館へ足を運ぶようだ。
女性はいくつになっても家事や買い物が無期限で続くけれど、退職後の男性は生活が一変する。

近所の図書館は
ふらりとやってきてちょっと時間をつぶすのに、気兼ねなく過ごせる場所。
時には会議室などを借りて、読書会など交流の場所にもなったりする。
同じ場所を違う使い方で楽しめる
これは図書館のいいところだと思う。

実は
草径庵のモデルはおしゃれなブックカフェではなく図書館と古本屋さん。
おしゃべりもできる図書館、
今ではあまり読まれなくなった文学の名作や
人生において手にする機会があれば日々の幸せを大きくしてくれる哲学書なんかに囲まれて
ゆっくりお茶を飲みながら過ごす、そんなイメージ。

自分がそんな場所が欲しくて作ったこの店は
いつしか
庭を眺めに来てくれる近所のおじいちゃんや
時には仕事を持ち込んでひろげている男性
待ち合わせをしておしゃべりをしていく女性グループ
わたしとおしゃべりしにきてくれるひと達なんかで穏やかに時間が過ぎていく。

駅から遠く
庭の木々とゆったりした時間、空間以外「何もない」草径庵。
「まちのちいさな憩いの場」として図書館のように人がきてくれたらいいな、と思う。
いつも
図書館は草径庵のいいお手本。














図書館日和  ―引っ越しと図書館―

~図書館日和~

晴れた日には図書館へ行く。
雨の日は図書館で借りた本を家で読み
少し心が曇った日にも図書館へ行く。
本好きの草径庵オーナーが綴る
「図書館とわたし」の日々。



子どもの頃から引っ越しが多かった。
新しいまちは、いつもとても広い。
それが
外へ出れば顔見知りに出会うようになったり、
行きつけの店なんかができたりすると
ぐんと狭くなって、自分の家の庭が広がったかのよう。
そして
そうなった頃には次のまちへ。
段ボールを詰めたり開けたりの繰り返しだった。

新しい土地では
まず
最寄りの駅、買い物できる場所をチェックし
次に一番近くの図書館を探す。

図書館で本を借りるには図書館カードを作るのだけれど
土地ごとに違いがあって面白い。
ドラッグストアなどのポイントカードみたいに薄いカードもあれば
クレジットカードみたいな立派なものもある。
京都府立図書館はドラッグストアみたいなカードで、表は図書館の外観の写真だった。
ちなみに京都府立図書館では
京都市立芸術大学との連携事業の一環として、オリジナルブックカバーとしおりが作成されており、
ダウンロードして使用できる。
(デザイン:京都市立芸術大学大学院美術学科デザイン専攻 楠麻耶さん、桑田知明さん)
好きな絵柄を本の大きさに合わせた用紙にプリントして使えるというもの。
たくさんのひとが楽しさを共有できる図書館らしい、ちょっといいアイディア。
たとえば…
図書館で借りた本にはこのブックカバーを付けておけば、
自分の本とごちゃごちゃになってしまうこともないし
期限内に返すメモのような役割を果たしてくれる。

昼下がりに
のんびりした風吹くまちを、のんびり図書館へ行く。
春は、みんながちょっとほほえんで見える。
「どっか、いこっか?」とか
「ばすもっとのる~」という小さな子どもの声が明るく聞こえてくる。
木の芽が伸びるみたいに子どもも外へ外へと伸びたがるみたい。
日差しのあたたかい時間は人通りも多い。

貸出窓口で図書館カードの更新期日が近いと言われた。
運転免許証をもっていたのですぐに更新。
手続きをしてくれた窓口の女性からカードを受け取る。
「2019年まで使えます」
ひとつのまちに5年暮らしたのは久しぶり。
5年後もこのまちにいるかな。
返却した分だけまた本を借り、
夕飯のおつかいをして家に向かった。